 
 当社・製薬・美容科学研究センターは、愛知学院大学との共同研究により開発した「歯周病向けPLGAナノ粒子」で、粉体工学会「技術賞」を受賞しました。
同賞は、粉体工学会が主催する粉体技術セッションにおいて、画期的な技術開発や革新的な応用、その実用性や産業界への貢献度の観点について厳格に評価され、特に優れた成果にのみ授与される栄誉ある賞です。
2025年10月15日、インテック大阪で開催された粉体工学会・25年度秋期研究発表会において、授賞式が行われました。

日本における35歳以上の成人の約80%が歯周病の兆候を有し、超高齢化社会を迎える日本において深刻な公衆衛生上の課題となっています。歯周病は口腔バイオフィルムが深く関与する細菌感染症であり、従来の治療法ではバイオフィルムの薬剤抵抗性や複雑な再形成機構により十分な効果が得られない課題がありました。
この課題に対し、当社は愛知学院大学との共同研究により、バイオフィルムへの優れた浸透性を有し、歯周ポケットに滞留してバイオフィルムの形成および再形成を効果的に防ぐ、イソプロピルメチルフェノール(IPMP)封入PLGAナノ粒子を新たに開発しました。
本技術は、歯周病予防や口臭改善への有効性が臨床試験で実証されており、歯と口腔の健康維持およびQOL向上に寄与します。
当社は、本PLGAナノ粒子を活用したオーラルケア技術を通じて、超高齢化社会における口腔健康管理の新たな選択肢を提供し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。