製品

米粉

概要

米粉に関するホソカワの装置を紹介します。

うるち米、もち米を粉状に粉砕加工したもので、上新粉、上用粉、白玉粉などがあり、餅、饅頭、だんごや和菓子に用いられます。また、小麦粉と同用途で麺、パンなどにも使用され、小麦アレルギー対策として小麦粉の代替品の役割も果たします。熱をかけない「ベータ型」(生米製品)と熱をかけた「アルファ型」(糊化製品)があります。米粉パンには、うるち米のベータ型が用いられます。

内容

業界要望

米粉の製造には、ロール式、胴搗き式、衝撃式の3種の粉砕方法が用いられ、上新粉、上用粉、小麦粉代替品などの製品ごとに適した処理方式があります。各種餅、饅頭などいずれの最終製品についても、米粉の粒子径、形状、含水率が製品品質に影響を与えます。粉砕時には、澱粉の損傷を防ぐことが求められるため、前処理として原料米に水分を吸収させる浸漬を行うことで品温の上昇を抑えています。また、小麦粉の代替用では、従来製品(100μm程度)より細かい製品(40μm程度)が求められ、衝撃式粉砕機の要望が高まる傾向にあります。

上新粉 ロール式

洗米→浸漬→乾燥(水分16〜28%)→粉砕→篩

上用粉 胴搗き式

洗米→浸漬→脱水(水分32%)→粉砕→篩→気流乾燥(水分13%)

小麦粉代替品 気流式

洗米→浸漬→脱水(水分32%)→粉砕・乾燥(水分13%)

問題点

ロール式は、大量生産に適しますが、粒子径制御には篩が必要です。胴搗き式は品温が上がりにくく、製品へのダメージは少ないですが、設備が大がかりで少量生産には不向きで、粒子径調整が難しいなどの問題があります。衝撃式は、設備がコンパクトで粒子径調整も容易な上、粉砕と乾燥が同時に行える長所があります。

最新の粉砕システム

当社が推奨する粉砕機は、ACMパルベライザです。当機は、多段式の粉砕ロータを採用する粉砕機と比較して、粉砕ロータの構造が簡単で清掃性が高く、最大生産能力1t/h以上の規模までスケールアップが可能なため、大型化によるスケールメリットの面(=省エネルギー性)で多段ロータ式粉砕機よりも優位です。

加えて、必要最低限の衝撃で粉砕を行うため、澱粉損傷の少ない製品を得られる特長があります。粉砕機内に熱風を直接投入することで粉砕と乾燥を同時に行い、機内への付着なしに連続運転を可能とする簡単な内部構造であるため、清掃面での省力化による生産性の向上が図れます。

また、粉砕装置系内の菌繁殖を抑制する効果もあります。高性能な分級ロータにより、シャープな粒子径分布の製品を得られるため、パン・洋菓子向けの高品質な商品にも適用できます。

ACMパルベライザ ACM-10A

ACMパルベライザ フロー

粉砕品の粒子径分布

粒子径の制御

ACMによる米の粉砕能力

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