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二次電池正極材料 リン酸系

概要

リチウムイオン二次電池の正極活物質として代表的なリン酸系正極活物質であるリン酸鉄リチウムLiFePO₄の製造工程で用いられるホソカワの装置について紹介します。

最近では、LiMPO₄(M:Mn, Mg, Ni)など各種金属を含むオリビン型正極材が開発されており、希少金属を必要とせず、安価なため急速に実用化が進んでいます。
リン酸系正極材は、固相法の焼成反応によって合成され、コバルト系正極材と類似した工程となります。そのため、粉体技術の応用も類似しています。
ただし、リン酸鉄リチウムの前駆体は、湿式法で合成されることが多いため、焼成前に前駆体の合成に用いた溶媒を粉体と分離・洗浄した後、乾燥する必要があり、ここで新たな粉体技術が用いられています。結晶性の向上や未反応物の合成のために(一次)焼成工程が行われ、その後カーボンコーティングを目的に二次焼成が行われています。

内容

乾燥

リン酸鉄リチウムの合成では、原料や合成方法によっては溶液粘度の増加などの理由から、前駆体合成の途中段階までで湿式プロセスを終える場合もあります。また、リン酸系では、コバルト系よりもリチウムイオンの拡散速度が遅く、導電性が低いため、焼成後の一次粒子の粒子径をサブミクロン以下にする必要があります。

そのためには焼成炉での粒成長を考慮して、乾燥工程での再凝集をできる限り防ぎ、予め微細な粒子を作っておくことが重要となります。この工程には金属コンタミゼロを目指した媒体攪拌型乾燥機ゼルビスが最適です。前駆体の乾燥・粉砕システムの実例(XB-900)を以下に示します。客先要求平均粒子径は4μmでしたが、実機では3μmを達成しました。

運転条件

下フローに示すように、スラリー原料(湿分65〜75%)をポンプでゼルビス XB-900に投入します。原料は、撹拌される媒体の表面で熱風と接触し、湿分が蒸発し固形分は、はく離するというプロセスがくり返されます。

ゼルビス フロー

乾燥品粒子径分布

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