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プロテインシフト

概要

プロテインシフトに関わるホソカワの装置を紹介します。

豆類を飼料などに利用する場合、含有成分によって適する用途が異なります。低タンパクの粒子は、成長した動物用の飼料やバイオエタノールの原料、製菓材料などに適します。一方、高タンパクの粒子は、タンパク強化剤や離乳食などに適しますが、魚の養殖用飼料として、動物性タンパクの代替用途での利用が注目されています。これは環境保全や有害物質の食物連鎖を断ち切ることを目的に、動物性飼料から植物性飼料への転換が期待されているからです。
しかし、豆類などの植物性原料は動物性原料に比べてタンパク含量が少なく、魚や動物が食べることができる飼料量ではタンパク量が不足し、成長不良を招く懸念があります。このため、特に成長期の魚や動物の飼料には、タンパク含量の多い製品が求められます。
一般に豆類などの植物性原料を粉砕すると、多くの場合タンパク成分とでん粉成分は異なる大きさの粒子になります。この特性を利用すると粉砕分級システムを用いてタンパク含量の多い成分とでん粉含量の多い成分に分離することができます。

内容

プロテインシフト

豆類などにおいて、でん粉は一般に数μmから数十μmの大きさの粒子を形成しています。一方、タンパクはこれよりも小さいことが多いため、粒子径によってこれらの成分を分離することが可能です。しかし、タンパクはでん粉粒に付着している場合が多く、でん粉粒を取り出すとタンパクも一緒に取り出してしまうことになります。このでん粉粒子に付着したタンパクをできる限り機械的に分離することで、タンパクの濃度比を高めた製品を得ることができます。この手法をプロテインシフトと呼びます。

システムおよび実施例

本システムで必要とされる操作は次の通りです。

  • 胚乳の粉砕(でん粉粒とタンパクを取り出す)
  • でん粉粒に付着したタンパクの分離
  • 分級による粗粉(低タンパク画分)と微粉(高タンパク画分)の分離

ACMパルベライザ ACM-10A

当社では、これらを行うシステムとして、標準システムと高性能システムの二種類を提供します。より高い収率やタンパク含有量が必要な場合は、高性能システムを採用してます。標準システムは、粉砕機ACMパルベライザと分級機ミクロンセパレータMS-Hを組み合わせたものであり、高性能システムは、粉砕機ACMパルベライザと分級機ターボプレックス ATPを組み合わせたものです。

これら2種のシステムを用いて各種の原料を処理した結果、いずれの場合もタンパクが濃縮されていることが下表からわかります。また、高性能システムでは、収率が5〜15%向上し、タンパク含量も向上することがわかります。特に小麦の処理では、高性能システムを用いることでタンパク濃度が2倍の製品を得ることができています。

プロテインシフト性能

ACMパルベライザ+ターボプレックスATP フロー

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