希土類磁性材料、金属材料に関わるホソカワの装置を紹介します。
磁性材料は、従来、ハードおよびソフトフェライト粉が主流でしたが、近年では希土類金属をベースにした材料へと変化しつつあります。強力磁石には、ミクロンジェットT型を代表とするジェットミルなどによって超微粉砕されたネオジウム-鉄-ボロン(Nd-Fe-B)合金などが用いられます。粒子径は、d₅₀=〜6μmが一般的ですが、品質の向上を目的に微細化が進められ、d₅₀=2μm以下が要求される場合もあります。
Nd-Fe-B系磁石の用途は、ハードディスク用のVCM(ボイスコイルモータ)やEV、HVの自動車用、風力発電用の高効率モータの他、工業用エアコン、掃除機などの省エネモータに利用が広まっています。このような状況下、スペースや性能面で、用途は飛躍的に拡大し、将来的にはほとんどのフェライト磁石がNd-Fe-B系磁石などに置き換わると予想されています。
磁性材用合金には自然発火性のあるものが多く、空気に触れると自然発火し、少量の酸素存在下でさえ、粒子表面は酸化します。そのため、製造は不活性ガス(窒素、アルゴンなど)雰囲気の下で行う必要があります。当社では、不活性ガスコンプレッサを組み合わせた独自の循環回路システムを提供します。また、製品は直接集塵機で回収する場合と品種替えを前提としてサイクロンで回収(回収率98%)する場合があります。
品質管理や工程管理に最適なレーザー回折・散乱法を用いた連続粒度径測定器オプティサイザは、粉砕工程ラインに直接組み込むオンライン粒子径測定器で、製品を系外に出すことなく、安全に粒子径管理ができます。さらに、サンプリングによる製品ロスがなく、リアルタイムで連続的に測定し、パソコン画面でのモニタリングができます。
循環回路システムフロー
オンライン粒子径測定器 オプティサイザ
MJT(ミクロンジェットT型)
ネオジ鉄粉砕には、流動層式カウンタジェットミルが使われてきましたが、より細かい粒子を求める市場ニーズに応えるため、最近ではターゲット式ジェットミル ミクロンジェットT型(MJT)が採用されます。
機内滞留量が少ないため、運転開始時も終了時も定常運転時と同等の製品が得られます。
特長
ミクロンジェットT型よりも大容量の処理に対応すべくQ型が開発されました。T型と同じく、分級機内蔵型ターゲット式ジェットミルであり、エネルギー効率が高い特長を持ちます。
MJQ,MJT,AFG のエネルギー比較
MJQ(ミクロンジェットQ型)
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