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ラボ用多目的粉砕分級システム

概要

研究所や開発センターの役割の一つは、工業プロセスでの生産を目的とした、少量サンプルの製造や評価です。
したがって実験室規模のシステムではプロセスの再現性や、生産規模の設備にスケールアップが可能かどうかを試す必要があります。
特に開発段階における原料では粉砕特性が明らかでない場合が多く、その製造プロセスの検証のためには、様々な粉砕機構を持つ装置や粒子径調整のための分級機などが必要です。
このために本機は一台のプラットフォーム上で4種類の粉体機器を利用できるように設計された、いわゆるマルチプロセッシングシステムを提供しています。ほんの数分で、以下のモジュールを交換することができます。

AFG : 流動層式対向型ジェットミル
ATP : 遠心力型気流式分級機
AS : 旋回流型ジェットミル
PV : 媒体撹拌型粉砕機

プラットフォーム、計量供給部、リンシングエアー軸受、駆動部、製品捕集フィルタ、ブロワ、電気設備及び制御部が全ての装置で共有されるように設計されています。

流動層式対向型ジェットミル 100AFG

AFG構造

対向するノズルから噴出する高速ジェット気流により、原料同士を衝突させて粉砕する流動層式ジェットミルです。

ATP 型分級機を内蔵することで、過粉砕することなく効率の良い粉砕を可能にしました。
粉砕部は機械的摩耗が生じないため、摩耗性の高い原料に適しています。さらに、温度上昇も小さいため、弱熱性物質の粉砕にも適しています。

遠心力型気流式分級機 50ATP

ATP構造

粒子を分級ロータの回転による遠心力と気流による向心力のバランスによって、微粉と粗粉を効率よく分級する遠心力型分級機です。

気流を伴った粒子の空気抵抗力が分級ロータの回転によって生じる遠心力より高い微粉は、分級ロータを通過し、微粉排出口を経由して、集塵機で回収されます。

一方、遠心力の影響を強く受けた粗粉はケーシング胴に沿って下降し、粗粉排出口から排出されます。

二次エアは、下降してくる凝集粒子を分散させ、再度分級ロータ部へ送ります。繰り返し分級を促進して分級性能を向上させています。

分級径は、回転速度と風量により調整します。高度な技術で精密加工された分級ロータは、シールエアで微粉中への粗粉の混入を回避します。

旋回流型ジェットミル 100AS

AS構造

粉砕エアはスパイラル状に配置されたノズルを通り、粉砕室へ音速に達する高速で流入します。
一方原料は、エジェクタエアによる吸引力でフィードシュートから粉砕室に送り込まれ、粉砕エアがスパイラル状に流れる部分で捕らえられます。

このような機構によって投入された原料は、粉体粒子同士の衝突および摩砕により粉砕されます。
その後、粉砕された原料は粉砕室内に形成された渦中で分級されます。処理された微粉は、粉砕エアによって排出口に送られます。
粗粉は遠心力によりノズルリング付近で旋回し、再粉砕されます。

スパイラルジェットミルは排出口の特殊な形状により、微粉域の優れた分級が可能です。
機内の気流は粉砕室内滞留原料の量に影響を受けます。
滞留量が多いとスパイラル気流が乱れ、遠心力が低下し、製品が粗くなります。

そのため、原料滞留量と粉砕空気量との関係が、製品粒子径制御の最も重要な因子となります。

媒体撹拌型粉砕機プルビス PV-150

PV構造

省エネルギーで超微粉砕を可能にした乾式の分級機内蔵型ボールミルです。
分級機を内蔵することで、サブミクロン領域の微粒子を連続的に生産することを可能にしました。

媒体となるボールを攪拌する粉砕部が装置の下部に設けられ、投入された原料は媒体ボールとともに強制的に攪拌されます。この時、媒体表面を粒子が被覆した状態で衝撃、圧縮、せん断、摩砕の作用を受け粉砕されます。

粉砕された粒子は、底部から流入する気流によって装置上部に取り付けられた分級機に運ばれ、微粉は分級ロータ内側へ吸引され製品として回収されます。
粗粉は粉砕エリアへ落下し、再粉砕されます。

媒体攪拌による粉砕と風力による分級を同時に乾式で行うことができるため、乾燥工程が不要となり、粒子の再凝集の懸念もありません。

また、粉砕媒体、ケーシング、分級ロータなど粉接部を全てセラミックスで構成することができ、金属成分の製品への混入を極力減らすことができます。

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