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ラボ・測定

ペネトアナライザ(R) PNT-N 浸透速度測定装置

Fig. 1 ペネトアナライザ PNT-N

Fig. 1 ペネトアナライザ PNT-N

概要

粉体層に浸透する液体(媒液)の重量の経時変化から浸透速度を求めることにより、粉体と液体との親和性(ぬれ性)を評価する装置である。製品化の工程では、乾式工程のみで最終製品となることは少なく、液体中に分散後、塗布・成形などの工程を経て、素材化・デバイス化されることが多い。そのため、材料開発や量産品の品質管理を行う上でも粉体の表面・界面特性を定量的に評価することは非常に重要である。当装置は、粉体層に浸透する液体の重量を連続的に秤量し、その浸透速度から親和性を数値化して評価する。適用形態(材料)は、粉体以外に多孔質体、繊維、紙のようなシート形状の材料など多岐にわたる。1986年から販売を開始し、さまざまな分野で活用されているが、高精度化のニーズが高まり、新型ペネトアナライザPNT-N型を開発した。PNT-Nでは、アプリケーションの多様化に応えるべく、測定の精度、安定性、操作性を向上して全面的な改良を行った。
また錠剤特性評価用に開発したセルを用いることにより、口腔内崩壊錠(OD錠)やフィルムコーティング場などの錠剤の吸水性・濡れ性が評価できるようになった。

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原理・構造

固体表面のぬれ性評価法として、接触角が用いられる。しかし、測定サンプルの成形(固体化)やその表面の調整方法、特に表面粗さは、測定結果への影響が大きく、粗さ調整された研磨面は必ずしも粒子表面の状態を代表するものとはいえない。粉体のぬれ性測定では、粉体層内で形成される細孔が一様な毛管からなるモデルと仮定し、粉体層を液体に接触させ、毛細管現象によって、液体が粉体層の細孔内に浸透して上昇する度合いを計測する。その浸透する速度は、液体と親和性が高いものほど速く、液体と粉体層の親和性に密接な関係があるとされている。この親和性の関係は、Washburnの式で示される。当装置では、Washburnの式の浸透高さを浸透質量に置き換え(式1)、浸透質量をリアルタイムで計測し、その親和性を評価している。

式1

ここで、WL:浸透重量、t:時間、S:セル(粉体層充填部)断面積、ε:空隙率、ρL:液体密度、r:粉体層内の粒子が形成する毛細管半径、γL:液体表面張力、ηL:液体粘度、θ:液体と固体表面がなす接触角、である。

Fig. 2 構造図

Fig. 3 試料セット図

特長

電子天秤、測定セル、液体の入った受皿とその受皿の昇降部で構成される。測定セルは、電子天秤に吊り下げて固定し、受皿を移動させて粉体層と液体を接触させ、浸透重量を測定する。





■特別な前処理が不要
測定の前処理は、粉体層形成のためのタッピング処理のみである。本体にタッピング処理したセルをセットするだけで簡単に測定することができる。一般の接触角の測定とは異なり、成形や焼成を行なわないため、粉末やシート状の形態でもぬれ性評価が可能である。
■測定精度と安定性向上
・受皿の昇降分解能を高め、高精度に制御することで、測定位置の位置決め精度が向上し、正確な測定ができる。
・粉体層の細孔内の液体浸透量を測定するため、粉体の充填状態がデータの再現性に影響をおよぼす。そのため、専用タッピング装置を開発して再現性を確保した。これにより、持ち上げ高さ精度が向上し、タッピングストロークを任意に変更できる。測定に応じた条件設定をすることで、常に安定した充填状態を再現できる。
■操作性の向上
・パソコンからの操作で簡単に測定できる。OSはWindows7を採用し、測定中でも別画面で解析できる画面レイアウトとした。
・本体測定部カバーは上下に開閉する機構で、測定部の開口を大きくして操作性を高めた。
■対応可能な測定サンプルと液体(溶媒)
・測定サンプル:粉体以外に多孔質体、繊維、紙のようなシート形状の材料。





・測定液体(溶媒):水や有機溶媒。亜麻仁油のような比較的流動性の高い油系液体。

Fig. 粉体

用途例

3種類のサンプルA,B,Cに対し、溶媒に水を用いて測定したところ、浸透重量と時間の間にFig. 4のような差異が確認された。Washburnの式の右辺に等しい浸透速度係数を求めるためにFig. 5グラフ中の直線部分を抽出し、その勾配を求めたものが浸透速度係数となる。

Fig. 4 測定例-浸透質量

Fig. 5 測定例-浸透速度係数の算出

電池材料のぬれ性評価用のオプション治具・セル

電池、特にリチウムイオン二次電池用材料の、ぬれ性評価に適した治具やセルもオプションとして用意している。
(Figs. 6~8)

Fig.6 電極(アルミ箔や銅箔上の粉体)のぬれ性測定用治具

Fig.7 電極を巻いた状態で評価するための円筒形セル

Fig.8 円筒形電池評価用セルによる測定の様子

口腔内崩壊錠(OD錠)やフィルムコーティング前の錠剤などの各種処方の最適化(打錠圧や賦形剤・崩壊剤の特性(化学組成、粒子径等])に有効である。

Fig. 9 錠剤測定用 コランタセル

錠剤専用測定セル(コランタセル)によるOD錠の吸水性評価の例

仕様

Table 1 仕様

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