脆化点以下に冷却すると衝撃に対して著しく脆くなる性質(低温脆性)を利用し、粉砕時の発熱による材料変性を防止しながら粉砕を行う方法です。
分級機内蔵の衝撃型粉砕機を採用して効率の高い粉砕機能を持たせ、フリーザやサイクロンをコンパクトな保冷ボックスに収納することで最小限の冷熱損失を実現する斬新な省エネタイプの低温粉砕装置です。
原料は、フリーザに投入して液体窒素(LN₂)によって予備冷却された後、スクリューフィーダで粉砕機に供給されます。
また、粉砕機も直接供給された液体窒素(LN₂)によって機内が所定の温度に冷却されているため、原料は所定の低温下で粉砕分級されます。
低温下で粉砕された原料は、ブロワ(LX-0型:粉砕機に内蔵)で吸引され、サイクロンで捕集されて、ロータリバルブ(LX-0型:レシーバタンクのみ)から排出されます。
一方、気体となった窒素ガスは、サイクロン、ブロワを通過した後、顕熱回収のために粉砕機やフリーザで再利用され、過剰分は系外へ放出されます。
フロー
ミル内部構造
粉砕品
ワックス、プラスチックなど、常温粉砕で軟化・融解するような原料に最適します。
食品類、香辛料(特に茶、胡椒、唐辛子など)は、風味、香りを損なわず粉砕します。
特に食品類に多く見られるこれら材料も、低温下で粉砕すると口当たりの良い微粉が得られ、揮発成分の損失がなく、発熱による味、栄養成分の変質も得られません。
不活性(窒素)ガスの雰囲気中(無酸素状態)で粉砕が行われるため、化学反応が抑制され、粉塵爆発や引火の危険性がなく、酸化も防止できます。
摩耗、騒音対策にも適した装置として多数の実績があります。
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